タガログ語ではアスピン(Asong Pinoy、フィリピンの犬、の意)

またはアスカルと呼ばれています。敬意をこめてアスピンと呼ぶのをフィリピン人は好みますが、実際は全然アスピンは大事にされてません。

 

私たちはもともとパグ(来月で4歳)とパグル(2歳)と一緒に暮らしていますが、

今月になって2匹の雑種犬を面倒を見ることにしました。

 

1匹目は、「アンバー」。

 

 

ちょうどその日は旦那ちゃんの誕生日で、お昼を食べがてらグリーンヒルズというカオスなショッピングモールで遊ぼうと、バスを待っていた時に見つけました。

 

ヒル・プヤット(GIl Puyat)通りは非常にあわただしく、人通りのおおい、そしてとても汚い道で、

そこの街路樹にゴム紐で繋がれてアンバーはギャンギャン周囲に向かって吠えていました。

 

痩せこけ、皮膚はただれて血だらけ。

かわいそうな犬はマニラに住んでいたら頻繁に目にするし、多くの人が「きちんと犬を飼う」ということがよくわかってないようなので、「その辺にいる物売りのだれかの犬なのかな、かわいそうにな」と思ってたら、ガードマンがでてきてその犬をどこかに連れて行こうとしだしたので、

 

捨てられた犬なんだということがそこで初めてわかりました。

 

えーちょっとまって…とその様子を見ていると

ガードマンと目が合い、

 

「マム、あんたこの犬面倒見てやってよ。知らないけどいい子だと思うよ」

 

助かったーというような顔をしながら犬とこっちに向かってくるではありませんか。

 

元々犬を保護することに関して旦那ちゃんはあまりポジティブじゃありませんでした。病気は持っているだろうし、簡単に飼い犬を増やすわけにはいかない。一匹助けたところで、かわいそうな犬猫、そして人間の子どもはゴロゴロいる。自己満足でどうにかなる問題じゃないんだとよく言っていました。私も5年もここに住んでいると、きれいごとで済まないことばかりが起こるこの国で、旦那のいう事も分かるので何も言えずにいましたが

 

どうする?と聞くと、

 

「かわいそうだよ。家に連れて帰ろう。僕たちで面倒見よう」

 

と180度違うことを言い出したので

 

「え?まじ?わ、わかった。いいの?」

 

と狼狽えながらバスには乗らず、犬を抱いて家に連れて帰ってきました。

 

名前をフィリピン料理のパンシットのチェーン店である「Amber」から。

アンバーの皮膚の状態は最悪で、ひどい疥癬でひび割れていました。

疥癬による高熱も続き、肉球も爛れています。

歯が生え変わり始めているので5-6カ月歳だと推定されますが

栄養が満足に取れなかった犬の特徴で、耳がやけに大きく、体が小さめ。

あばら骨が浮いて、スケルトンみたいです。

 

ところで、フィリピンには素敵なハーブ類がたくさんあります。

マドレ・デ・カカオ(Madre De Cacao)がその一つ。食器や家具にも使われる木ですが、この花は犬の皮膚病てきめんに効くことで愛犬家の間で知られています。

 

うちのパグも厄介な疥癬にやられたので、マドレ・デ・カカオの製品にはずいぶんと助けられました。

 

 

今回は親しい友人からそのクリームをもらったので試しているところ。病院の薬だけじゃなく、塗り薬でもなんとかこの疥癬をやっつけたいところです。

 

うちの2匹の犬は明らかに弱ったアンバーをみてどう思ったのか

優しく接しています。でもアンバーは私と旦那ちゃん以外には心を開こうとせず

すべてのモノにおびえきっていてちょっと大変です。