マネの笛を吹く少年が見られるというので、オルセー美術館展へ。
マネに特別思い入れがあるわけではないのですが、この絵だけはどうしても本物を見たく。
というのは。
幼少期に持っていた世界文学全集の表紙がこの絵だったから。
全集とは言っても、持っていたのは2冊だけ。どうやら各巻表紙にそれぞれ名画を載せていたらしく、1冊はドガの踊り子、そしてもう一つにはマネの笛を吹く少年。
何度も読み返した全集2冊、その度に目にする2枚の絵画。
ドガの踊り子は何年か前に横浜美術館で初対面した。
この度とうとう、もう1人に出会えるのだ。

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という個人的な思い入れ満タンの今回、目当てはその一枚に凝縮していたのでありますが。

まずはその大きさに驚かされる。
比較するのも変な話なのですが、ドガの踊り子の時は逆に、その小ささにびっくりしたもので、その対比に、個人的に愉快な思いであります。
そしてマネの少年、その絵全体の緊張感が凄まじい。
安定感のある足元に力強い色彩。
その大きさと合間って、その迫力たるや。
しかも少年は無垢な目でこちらを見やっている。これは敵わない。

展示の早いうちに出会ってしまったものだから、その後はさらさらと眺めていってしまったのだけれど、後半の肖像画のコーナーは女性の等身大肖像の3連発がなかなかの迫力で見応えがあるので、これは是非じっくり見ていただきたいと思う次第です。



最近、美術展どれも面白いですー(^^)