念願の映画を見に日比谷。




裏切りのサーカス。
「あれ、今になってやるんだ」なんて思ってしまうような時代、東西冷戦なんて、もしかしたらもう教科書の歴史レベルなのではないだろうか。
携帯もメールもない。
連絡手段はカールコードで本体に繋がれた電話機と暗号打電、
録音はオープンリールのテープの時代。

キワモノを演じさせたら随一であるゲイリー・オールドマンの、
冷たい岩のように極限まで抑えた英国諜報員の演技が素晴らしい。
恐らくこれはリアルなスパイの像。

彼が芸達者なのは今更分かり切ったことなのだが、
こういう地味な役をぐぐっと見せつけられると改めてその力量を賞賛せずにいられないというか。
見応えのある映画でありました。

諜報部=サーカス、という響きがいい。
ポールスミスの衣装、スーツの襟元が何ともいえずあの時代の英国っぽい(笑)。