宝塚宙組『神々の土地』観に行ってきました~!
さすが、上田久美子先生、
相変わらずの重量あるお芝居でございました。
(※今回も、毒舌混じりで感想をダラダラ書いております。)
面白いかどうかと言われたら、面白いけど、
結構、内容が濃い。寝不足には辛い。
何度も観ると、もっとこのお芝居をかみしめ、
しっかり理解出来、それぞれの登場人物の心に思いを馳せれるんだろうけど、
そこまで前のめりで観なかったら。
う~ん。内容どんなんやったっけ?宝塚の舞台は綺麗だね☆
で終わりそう。
まず、幕前にある場面を上演するという演出があり、
その後に、朝夏まなとさんのナレーション。
めちゃ暗いです。
そして、冒頭、パーティーの場面で時代背景とか、人物関係とかを
会話で説明してくれるのですが、
わたくし、、、、
あまり賢くないので、
最初名前が入ってこなくて、
話に置いてけぼりをくらいました。
まだ登場人物の名前も微妙なのに、
婚姻関係が入り組みすぎてわからん。
すでに飽和状態へ。。。
もう会話の途中から、完全に試合放棄し、
後ろで踊ったりされている
生徒さん達を眺めるっていう状態へ。
理解力に自信がない方は、事前に人物相関図と人物名を頭に叩き込んでから、ご覧くださいませ。
ではでは、恒例の(?)キャスト感想を。ネタバレ含めて。
☆ドミトリー(朝夏まなと)
以前の思い人を諦められない人。誠実な好青年。大人な恋を貫きます。
数十年前の男役さんってこんな硬派多かったなぁ~と思い出しました。
皇帝ニコライ二世の従兄弟で、イリナが嫁いだセルゲイ大公邸宅で暮らしています。
☆大公妃イリナ(怜美うらら)
完全にトップ娘役扱い。
ダンス&歌は微妙なんかもしれないけど、
最後の1作だけでも、
トップ就任無理だったのかなぁと残念な思いが募ります。
しかし、素敵な衣装で、娘役冥利につきる扱いです。
☆フェリックス(真風涼帆)
裕福な貴族で、出来る男。朝夏さんの友人。
暗殺計画を企むけど、悪人ではない。
時代の流れの中で生き抜いていける人。
スーツと軍服が似合います。好演です。
☆皇女オリガ(星風まどか)
特に演技が上手とは思わないけど、確かに可憐さはあります。
まだまだ、これからかな。。。
次期トップ娘役としてよくあるおいしい役。
逆に真風さんと絡む場面は無く、これからどうなるのかな?と思います。
☆皇太后マリア(寿つかさ)
姑になりますが、エリザベートのゾフィーほどの濃い役ではない。
品があって、貫禄があります。ドレスもお似合いで。
お声は低いですが舞台姿は違和感なく。
☆皇后アレクサンドラ(凛城きら)
こちらはお嫁さん。姑さんとバチバチやっております。
全然違和感なく、しっかりしてそうな皇后さまでした。
☆皇帝ニコライ二世(松風輝)
奥様が大好きな皇帝。少し弱きな心優しそうな皇帝。
その分、嫁姑の仲悪さが引き立ちます。
☆ジナイーダ(純矢ちとせ)
物語当初から登場して、いろいろ語っています。
イリナの事が心配なのがよくわかります。
はい!突然ですが、
ここでややこしいポイント解説です!!
ジナイーダ(純矢)は、フェリックス(真風)の母なのに、イリナ(伶美)の今後を気にかけている。(ただ個人的にイリナを気に入っているのか?)
息子:フェリックス(真風)は、姑:皇太后マリヤ(寿)の孫娘公女アリーナ(彩花)と婚約しており、ジナイーダ(純矢)も皇太后と仲が良い。
でも、息子:フェリックスは、嫁:皇后アレクサンドラ(凛城)に『あなたのような者が。』とか言われ嫌われている。。。(王族の血をひく者でないって意味だろうけど。それとも皇太后派だから?)
ちなみに、嫁:皇后アレクサンドラは、夫のニコライ二世皇帝と、ドミトリー(朝夏)は、(年代違うけど)従兄弟だから、身内として扱っています。
そして、長女:皇女オリガ(星風)とドミトリーを結婚させようとしている。でも、ドミトリーの血は皇帝一家とはちょっと違うらしい。
。。。
ね。
戦線離脱したくなるでしょ。
(お芝居の内容を理解するという戦いから)
もぉ~~。そもそもロマノフ王朝、
そんなに興味ないんですけどーー!
あ、言っちゃった。
(お好きな方、ほんとすみません。)
作品としては好きですから☆
ちなみに、”公”がつく人は、皇室の方がで、
”皇”がつく人は、皇室で直系(皇位継承権あり)なのではと思います。
って、文字で見たらわかるけど、耳で聞いただけでは難しい。
はい。
では、気を取り直し、キャスト感想後半戦へ。
☆コンスタンチン(澄輝さやと)
☆ウラジミール(蒼羽りく)
☆ロマン(瑠風輝)
↑この3人、いつも一緒にいます。ちょこちょこ出てきます。
コンスタンチンはラッダに片思い中です。
ロマンは最後に衝撃がはしります。
☆ラッダ(瀬音リサ)
ソバールの姉。コンスタンチンの事は好きなんだけど、
弟のソバールに反対され、身分違いの恋に悩んでます。
☆ソバール(桜木みなと)
熱い革命者。弟がこんな性格じゃなかったら、お姉さん(ラッダ)も
幸せになれたかもしれんのに。。。って思ってしまう。
いや、それじゃ革命が起こらなくなるから、だめかぁ。
3.4番手の方の役ですね。
☆ミーチャ(優希しおん)
ラッダとソバールの弟。お忍びで酒場に来た皇太子アレクセイに
ギターを教えてあげる役。ちょっとおいしい役。
☆アレクセイ(花菱りず)
☆タチアナ(遥羽らら)
皇太子と皇女。アレクセイは酒場でミーチャにギターを
教えてもらう。お芝居も上手だなぁって思いました。
☆イワン(風馬翔)
セルゲイ大公邸の付近に住む、農夫。
この方とのやりとりで、ドミトリーの心暖かい人柄がわかります。
☆公女アリーナ(彩花まり)
フェリックスとダンスで踊ってる女性は誰だろうと思ったら婚約者でした。
姑:皇太后マリアの孫・大公妃クセニヤ(美風舞良)の娘です。
☆ポポーヴィッチ(星吹彩翔)
大公妃イリナの執事というか、年老いた召使い。
めっちゃいい味だしてます。こういう役柄好きだわ~。
☆ラスプーチン(愛月ひかる)
嫁:皇后に仕える占い師。ちょっと狂気的。
権力を操り、暗殺計画を練られる。
劇団は、この方を一体どうしたいんだろうか。。。カッコよさを捨て、ただ役に全力投球されいます。さすが何でも出来る器用な方だなぁ。という印象。
結構、実力ある方好きなんだけど、ダメなのかなぁ。アイドル的でキラキラ、勢いのある方がいいのかなあぁ。トップ就任率100%の”ルキーニ”経験者ですが、ダメですか?
芹香さんが組替えで来られた暁には、どんな扱いになるのか不安でたまりません。
と語り、キャスト感想を終えたところで、
最後に、演出についての感想を。
(まだあるんかい!)
今回の作品は、背景を含めた大道具が素晴らしいです。
衣装も何着新調したんだろう。というような豪華さで、場面毎に美しい演出がされています。
さすが、上田先生、舞台上の美しさは折り紙付きですね。
他に、会話の場面もBGMで音楽が流れてたり、
いろんな場面で主要人物以外に、舞台上で沢山の人がそれぞれ演技していたりと、芝居心をくすぐる演出がされています。
最初は、主人公がしっぽり登場しますが、
大広間(大階段)のレッドカーペット上の、
軍服のダンスシーンはめちゃかっこいいです。
宝塚の美しさの見せ場を作ってくれています。
最期に出演者が全員カーテンコールぽく
出てくるの演出もさすがです。
途中、ピンスポや音楽のタイミングや、
微妙なズレが気になってしまうほど、
細密な計算されたもので、けっこう、作り込まれた演出なのかなと思います。
演技者にも、かなりの役作りレベルが求められかと。大空祐飛さんや北翔海莉さんだったら、どうだったかな。とか思ってしまいました。
なかなか、今回も辛口でしたが、
ちょっとしたロシア題材の小説を読んだ後、みたいな感じでした。
この舞台の映像美に魅せられた方は、
何度もご覧になって、味わってくださいませ☆