次の朝は妹がホテルの朝食ビュッフェを食べたいとエレベーターの中のポスターを指さしていたから、行くことにした。朝食代を払って、その場所に行くと、こじんまりとした和食のビュッフェメニューが置いてあった。スタッフは人懐こい感じで親しみが持てた。野菜を中心に少しずつ食べ物を取っていく。名古屋だから名古屋めしということで、ひつまぶしや土手煮や味噌かつがある。少しずつだけれど、とても美味しい。ご飯と味噌汁(赤味噌)がとても美味しく感じる。私は赤味噌も仙台味噌も信州味噌も大好きである。普段は糀味噌である。味噌も地域によって違いがあり、その各々の味の美味しさに感動する。ただ麦味噌だけは苦手だ。何で?と言われても、甘いから?としか答えようがない。京都の白味噌もお正月に食したが嫌いではない。今回の旅では土手煮を食べる機会が2回あって、前から気になっていて食べたが、とても美味しかった。大根にたくさん味が滲みている。美味しかった。朝食を食べ終わって部屋に戻り、洗濯物の乾き具合を見たら、乾いていた。少しゆっくりして、荷物を片付け始める。荷物をフロントに預けて、チェックアウトする。駐車場代を2泊分支払う。普通に払ったら膨大な金額であろうが、まぁまぁの金額を支払った。今回だけ何で駐車場付きでなかったのか。つい最近になって気になって調べていたら、大阪と名古屋だけは調べるとラブホテルばかり出てきてしまうからだった。今回の旅は全部同じホテル予約サイトで予約したが、どういう訳か大阪と名古屋だけはいくら検索してもラブホテルばかりしか出てこなかった。落ち合いやすい場所ということか。それはいいけど、私たち姉妹には不要な情報でとても困ってしまった。大阪のホテルは知人がおすすめしてくれたから、いいホテルで駐車場もあった。名古屋はどうにも困ってしまって、どうにか調べて出てきたホテルだった。実際にラブホテルを予約してしまってキャンセルしたこともあった。一見してそれとは分からず、後で検索し直してそれと分かる事があった。本当に困る。それとファミリー用と別に検索させて欲しかった。まぁいい。どうにか無事に旅を終えることができそうだ。ホテルで困ることもなかった。

名古屋を後にして、東京まで帰れるか、正直心配であった。私の運転は決してスピードを出さない。だからなかなか早くは次の目的地に着かない。どうしても体力的に時間的に東京まで到着できなかったら、また静岡あたりで泊まっていこうか、と思っていた。本当はその日のうちに家に到着したかった。どうしても間に合わなかったら、ということだ。帰り道は心も足取りも軽い。運転にも慣れてきた。サービスエリアに寄るのも慣れてきた。静岡あたりでは高速道路の制限速度が120キロになっている。私はずっと左側の車線を80キロの速度で走っていたから、ここでは90キロで走った。昔私が運転免許を取った頃は、高速道路の運転では、軽自動車は普通車よりも速度を落として運転しなければならない、となっていた。最近の軽自動車の性能は普通車と変わらないから、そういう制限はなくなったらしい。だから120キロだって出していいのだが、私的にはちょっと速すぎて怖いからそこまでは出せない。サービスエリアに降りてその場を楽しむ余裕も見せながら、どんどん東京に近づく。神奈川あたりでまだかなぁと思ったが、どうにか今日中に家に辿り着けそうだ。夕方うどんを食べて、高速道路を降りて家に辿り着いた。最後に東京の前でノロノロ運転になって少し心配になったが、車が止まることはなかったから、安心した。ここまでくると、ちょっとしたことでは動じなくなっていた。そういう度胸がついたことは良かったことのひとつだった。

家に帰って疲れていたから、お土産を家族に披露して、すぐに眠ってしまった。妹はそのままグループホームに帰れると思っていたのか、私の家に着いたら、不審そうな顔であったが、明日帰ろうね、と言って納得してもらった。

次の朝、ゆっくりして昼前に出かけ、途中でラーメンを食べて、妹をグループホームに送り届けた。妹はグループホームに着いて、自分の部屋に入ると、とても大きな嬉しそうな声を出して、スタッフを驚かせた。普段はそういう声はほとんど出さないらしいのだ。今回の旅が彼女に楽しい思い出になってくれたら嬉しい。私も安全運転で家路についた。