ホテルに辿り着いて、はじめにしたことはフロントの人にコインランドリーの場所を聞くことだった。車で5分くらいの場所にある、と地図を渡された。コインランドリーだから、洗剤はいらないし、洗濯するものだけ持っていけばいいなと思いながら部屋に行くと、これまた分不相応な大きな部屋だった。このホテルからベッドは2つにしていた。それまではダブルベッドの部屋しか取れなかったのだ。旅が進むにつれて多分疲れが出てくるから、ベッドは離しておきたかった。大きなベッドと広い応接セット、お風呂とトイレが別で洗面所も独立して広く取ってある。ここらへんから私もホテル探検隊になって、この汚れは掃除が行き届かないのか、長年のシミかなどと思いながら部屋の中を眺めるようになっていた。節電のためか、部屋中央のライトが点かない。私的には部屋のライトはマックスで明るくないと気分が良くないから、何度も椅子に乗ったりして確かめたが、ライトは点かない。仕方ない。そんなことより洗濯をしに行かなければならない。洗濯物を持って車で出かけた。コインランドリーはすぐに見つかった。ショッピングモールの中の一角にあった。駐車場も見つけて駐車場に入れて洗濯物を持って出る。コインランドリーは40分かかるから、その間時間を潰さなければならない。100均があったので見に行くことにする。時間があれば100均パトロールをするのが私の過ごし方になっている。貧乏くさいなと思うが、100均にはアイディアが詰まっている。私の好きな手芸用品も揃っている。学生であれば文房具も揃えるであろう。私はキッチン関係や掃除用具関係も覗くのがルーティンになっている。生活を楽にすることに力を入れている。エコバッグが足りなくなっていた。それも購入予定だった。エコバッグひとつと私の趣味の手芸用品をいくつか買ってホクホクだった。大きな店舗だったから、見かけたことがない物があった。ホクホクして洗濯物を見に行ったらちょうど終わる頃で、それを袋に入れたら、これは洗濯物を干すハンガーやらピンチ付きのハンガーやらが全然足りないことに気がついた。遅い。またショッピングモールに戻ってそれらを買い求める。洗濯物が重くて大変だった。コインランドリーの待ち時間をそれを買っていれば楽だったと思ったが、新しい100均商品をゲットできて嬉しかったからいいことにする。それでも重い。その間に食事をしたりお弁当を買うこともできたが、あまり時間がかかると洗濯物が早く干せないし、お弁当はいいものがなかった。もう夕方というか、夜になっていた。急ぐようにして車に戻りホテルを目指すことにする。夕食はどうしようか。食べないわけにもいかないし、ホテルにはレストランの案内が無かったようだった。近くのお店でササッと食べたかった。近くに何があるのか。妹に何がいいか聞いても、どれとは言ってくれない。連日食べすぎているから、油っぽいものやたくさんあるものは食べたくなかった。うどんくらいがよかったが、うどん屋があるか、心配になった。ショッピングモールにいるのだから、何でもありそうだが、ハイカロリーの脂っこいものばかりが目に付く。どうしよう。うどん屋はあることはあるが、ホテルに来るまでの道すがらにあるみたいで、そこまで戻らなければならない。結構な距離があったようだ。うんざりして、もういいやと思いながら、ショッピングモールの中のレストランに望みを託して入ることにする。都合よくうどん屋があった。妹には事前にうどんでもいいか聞いていたから、うどんが良かった。安心してうどんを注文した。天ぷらは妹にも選べる。席について食べようとしたが、何となく人気がなく治安が悪そうな、テーブルが汚れていてゴミ箱も掃除してあるのか心配になるくらいだった。テーブルを念入りに掃除して、席について食べた。うどん屋の店員がパワハラ発言的な言葉を年配の店員にしている。年配の店員は気にする素振りも見せずに従っている。どこでも同じだななどと思いながらうどんを食べ終わる。年配の余裕なのか。他の客の注文が間違っていたり、接客でミスがあるみたいで、なかなかスムーズに進まない。多分店内の雰囲気が悪いのも就業意欲というか、能力に影を落としている、などと考察して店を後にする。それでも一食は賄ってもらったのだ。感謝する。どこにも行くところがなかったからね。

ホテルの部屋に戻ってクラクラしながら洗濯物を干す。疲れが出ていたが、全部干し終わるとこの空間と空調設備がしっかり効いているから洗濯物が乾くのだ、とそのことにも助けられていることに感謝する。思ったように次の朝にはすっかり洗濯物は乾いていた。疲れたのですぐにパジャマに着替えて眠る。明日は岡山だ。