HSPのトランジション(転機)は内面からやってくる②〜空を見ていたそればかりのとき | HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

敏感、繊細、感受性の高いHSP(highly sensitive person)が、生まれ持った感性と強みを仕事に活かして生きていくことをサポート。
日本で最初にHSPとポリヴェーガル理論を結びつけ、生きづらさは自律神経系のケアで解消できることを説いている。

HSP/HSC プロデューサー、国家資格キャリアコンサルタント皆川公美子です。

 

 

昨日の続きを書きます。

トランジション、という心の内面の転機について深堀っています。

 

すべてやめて空を見上げた数ヶ月〜HSPであるわたしのトランジション①

 

個人起業をはじめた7年ほど前、ビジネスコンサルタントのM氏に

「すべてやめて空を見て」

と言われて、あまりに衝撃すぎて屈辱の涙を流し、

けれどもそこからほんとうにすべての仕事をやめた、という

ところまで昨日書きました。

 

冷静に考えて

25万円の受講料を払ったのに

そんなアドバイス!!詐欺じゃない!!

 

 

 

というのが大方の見方でしょう。

 

けれどもわたしはそのとき、表層意識は上記のように

思っていましたけれど

「逃れられない局面にきてしまった」という直観がありました。

だから常識的には考えられないその、破天荒なアドバイスにも

「わかりました」と言って、徹底的に従ってみるという道を選びました。

自分の何かに蓋をして、見ないようにして

そーっと進んでいることを

自分の深いところの意識はちゃんとわかっていたのでしょう。

そのときはそのことを顕在意識にあげることはできなかったのですけれど。

 

 

 

FBもまったく開かなくなった生活(これはいまだになぜだったのか分かりません)で

家のなかで窓際のソファにすわって

1日中空を見ている、なんていう生活、がはじまりました。

 

 

ご想像がつくでしょうか。

それまでわりと忙しく働いていたのに、

朝起きて、ご飯を用意して食べ、子どもたちと夫の世話をして学校と会社へ送り出したら

しーんとした家のなかで、

ソファにすわるのです。

おしゃれもしちゃだめ、だそうなのでパジャマのままのこともありました。

何か前進とか向上とか楽しいこととか

そういう心のうごき全部を禁じられたのでした。

 

 

 

「一体何のためにそれをやるのか」

 

 

 

それすらも教えてもらえない、

完全にゴールの見えない状態で

わたしは無人島にぽつんとひとり取り残されたような

そんな心持ちでした。

 

 

はじめの数日は

「わたし、ばかじゃない!?何のためにこんなことやってるの?」と取り乱したり、恥ずかしさと劣等感がわいてきて、いてもたってもいられないような感じでした。

同期生のみなさまは、進んでいるんだろうなあ。

せっせと売り上げにつなげる何かをやっているのだろうなあ。

 

 

 

 

けれども人間の慣れ、というのは偉大なもので

ソファにすわって空を見る、がルーティンンワークになってくると

だんだんに疑問を持たずにソファへ向かうようになるのでした。

刑務所というのはきっと、こういうところなのかな、とそのとき思いました。

なぜなんだ、

どうしてなんだ、

と答えを求める葛藤モードから

それをやっても何も起こらないことを知って自分は無力 というモードをへて

感情を動かすことに対して省エネモードがはじまります。

 

 

 

実際にはでも、「どうしてなの」「なんでこんなことになったんだろう」

「大金払って、わたしってほんもののバカなんじゃあない(たしかにそうw)」

「これからどうなるの」「みんなの信頼を裏切ってしまってもう誰も付き合ってくれないだろうな」

「わたしの仕事人生はおわったのかも」いろいろな感情がわきました。

 

そのなかでも一番強かった感情は

 

 

「わたしのどこが悪かったのだろう」

「わたしは人生のどこで間違ったのだろう」
 

 

このふたつでした。

 

まわりの人はそんなこと言われなかった。

それなのに自分だけが差別待遇を受けた。

わたしはどんどんひねくれたモノの見方をするようになりました。

 

 

考えても決して出ない答えなのに

ぼーっと空を見る、というような瞑想状態にはまったくなれなくて

身体が忙しかった時よりも

あたまのなかは忙しかった。

 

 

涙もこぼれました。

 

 

孤独感でいっぱいでした。

 

 

 

まわりの起業家の友人たちは

きらきらと発信をつづけ

思う存分仕事をしているだろうな。

もうわたしなんかと会うこともないだろうな。

わたしは完全に落ちこぼれたんだろうな。

ひっそりとした家のなかでわたしはネガティブな妄想を続けて

ひがな1日くらしていました。

そしてそれでも空を見ていました。

夕方に子どもたちが帰ってくるのが救いでした。

わたしひとりの孤島状態から 解放されて

なにか仕事をさせてもらえるから。

 

 

 

 

 

 

 

どのくらいの時間がたったころか

今はまったく思い出せません。

1ヶ月くらいかな

毎日が全く同じ日で

だれとも接触しなかったので

今日と昨日の違いも明日の違いも明後日の違いもなくて

過ぎていく日はなんとなくグレーのまま重なり合いまざりあい

アクセントもなく平坦でした。

 

 

相変わらず家族がいない時間には

ソファにすわって空を見るだけ。

わたし、うつになっちゃうかも、という恐怖も

眺めてみられるくらいにはなっていました。

 

 

 

どのくらいなのか、かなり時間がたったころ、

 

 

そのとき急激にお腹のあたりから何かが上がってきました。

 

 

 

「あ!!わたし、

美しいものを見にきたんだった!!!!」

 

 

それは忘れていた用事を思い出したときの

 

「忘れてたけどさ!!」っていうあの感覚でした。

 

 

それはまぎれもないわたしが生きる熱量の部分でした。

 

それをやるためにわたしは生まれたんだった。

 

そのためにこの地球にきたんだった、くらいの感覚。

 

 

そのときには、その思いをどうしたらいいか、わからなかったけれど

とにかく何かがお腹の底かぐわっとわいてきた。のはわかりました。

 

 

 

 

次にコンサルの方にお会いしたときに上記のことを伝えました。

 

彼はそのときも眉ひとつ動かさずにこう言いました。

 

「だったら、それを生きる上でやることとしてやってください。

稼いでもいい、稼がなくてもいい、とにかくそこからぶれずに

美しいものを拾い上げて人に見せるということをやっていったらいい。

例えばイベントでそれをやったら、

その次には、前よりももっといいもの。

それよりもっといいもの。

と人生のなかで突き詰めていくこと。

 

どれだけの美しいものを集められるかが勝負になるから

それを精度よく集められる情報の取り方をつきつめていくこと」

 

その場のやりとりでは、どう【美しいもの】を判断しているのか、という

話にもなりました。

 

「レコード会社にいるころ、制作の仕事をしていて、お仕事で、趣味でを合わせても

年間100本くらいのライブに行っていたころがありました。

一応プロとして、そのバンドやミュージシャンの方がどのくらいの力量なのか

うまいのか下手なのか、音場の意図や好み、プロモーションの傾向、

アーティストの希望や世界観、そして技術的なことも細かく読み取っていました。

 

担当アーティストのステージは同じものをなんどもなんども見るので、

今日彼が彼女がどのようなコンディションでそこにたっているのかもすぐにわかりました。

(このへんは超HSPっぽいですよねw そのころはみんなそれを読み取っているのだと思っていました)

でもそこじゃなくて、その音楽が圧倒的なグルーヴと意識の熱量をもって

観客に迫ってくるような、神様域のライブがたまーーーにあるんです。それだけたくさん見ていても年間に3本くらいです。

その域ではもう、演者の意図ははるかに超えて、何か違う圧倒的な力が働いている、

そういう感じです。それが何なのかは言葉で語ることはできません。

アスリートもたまにそのことについて話していることがあります。

ゾーンにはいるとか、意図していないところに連れていかれるとき、とかそういうやつ。

そういうものを差して、地上最高のものという意味で美しいもの、という言葉をつかっています」

(のちにこれはわたしのストレングスファインダー1位の強み、最上志向を使っていたのだとわかりました)

 

 

 

 

 

 

そこからまたわたしは新たな指針を持って

仕事にもどっていくことにしました。

 

イベントをさらに妥協なく「美しいもの」に特化してやっていく。

感性の一番とんがったところを、きてくださる方と共有していくというような仕事です。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ここまでで何が起こったのか、他人ごとのように解説できます。

 

わたしは自分の機能性のところだけを使って仕事をしていました。

 

 

よくこの図を使っていますが、

この横軸の【強み】方面、機能性のところです。

 

それをM氏は見ぬかれたんだろうなあ。

そうはおっしゃいませんでしたけれど。

(コンサルタントは起こっていることの客観的な種明かしをすることには意味がないです。

その人に対する客観目線を伝えても、その人にとってそれが

進める動力にならないことのほうが多いから。)

 

 

 

 

機能性をつかっていくやり方は間違いだ、と言いたいのではありません。

 

機能性だけで仕事をしている人はたくさんいます。

適性とか強みとか何ができるか方面=can、ですね。

現在の就職戦線などはほぼそうで、あなたの世界観を聞いてくれる企業は稀ですよね。

でもありますけれど。

 

M氏はわたしが「世界観」に重きがある人間だと、

生きる、というレベルでそうであるのだと

わかったのだと思います。

 

 

世界観や価値観重視で生きているひとは

お金が稼げればそれでいいということで満足しない、

自分が目指す世界観を実現させたいという欲求

「人生の優先順位」としてものすごく上位ですから、

適性と強みだけで仕事をすることはほぼできないんです。

 

 

それをやりつづけると

身体(95%潜在意識)と健在意識のあいだにズレが生じますので、

短期的にはできると思いますが

長期的には病気になるリスクがあるかもしれません。

 

 

わたしもセッションや講座をやるなかで

それが見えるときはたくさんあって、

あ〜〜〜、潜在意識とずれている・・・と思った時に

さあ、どうするか、いつも必死で考えます。

(感じます)

 

 

その方の仕事や経済の状況を無視して

「世界観見つけていきましょう」みたいなことは言えませんし、

今、その方がどういう地点にたっているのか、

そこをたしかめずには、無責任なことは言えない。

(だからM氏もビジネスコースが人生コースか聞いてくれました)

でもHSPさんは、この世界観重視な人が、なぜかはわからないけれどもものすごく数が多くて、

わたしのまわりにいる方はほぼ全員だなと感じています。

 

 

内面の「どういう世界で生きたいのか」「どういう世界を表現していきたいのか」そこを突き詰めずして、仕事の売り上げだけを考えていることが

難しい方が多いです。

 

つくづく難易度の高い世界です。

 

今日は

 

HSPさんは人生で目指す世界観と、仕事思考がずれていると、うまく前進できない

 

ということを私の経験談ベースでお伝えしました。

 

明日は、起業していくときに絶対必要だと思う内面の世界とトランジションについてお届けしようと思います。

 

 

 

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