このひとつひとつのパーツは
スカルべ(アフリカのタマムシの羽)なんです
化学的につけた色ではなくて
物理的な分子構造ででる色なので
いつまでたっても褪せないそうです。
天井から高いところに釣り下がっているオブジェ。
ダチョウの足?
も
蛇?
も玉虫色に輝いていて、
妙な緊張感があります。
色はきれいなんだけど、
なんだか胸の表面がざわざわする。
そんな感じの不思議な印象なのです。
虫の羽、という「命のぬけがら」を何万個?も作品に使うというアイデアが
どういう意味をもつのか。
「死への準備」。
だそうですが、
ファーブル氏のビデオで
「死への恐れがまるでない」みたいなことを言っていました。
この虫の羽をしきつめた一見カラフルなオブジェ、
ある種の嫌悪感もあるし、
ある種の畏敬もある。。。
ヤン・ファーブルは変容をテーマとしているアーティストなのですが、
生きていた命と
死んだ肉体、
その変容に何を見ているのでしょうね。
何にしても挑戦的です
空にちかくて、こんなにガラス張りで明るい美術館はほかにないような
気がします。
大好きな場所
➡️ホームページはこちら。
(アートビートHPより)
エスパス ルイ・ヴィトン東京では、世界的に活躍するベルギー人アーティスト、ヤン・ファーブル (Jan Fabre : 1958年ベルギー、アントワープ生まれ)を迎え、『Tribute to Hieronymus Bosch in Congo (2011‐2013) (邦題: ヒエロニムス・ボスとコンゴ - ボスを讃えて)』展を7月9日(木)より開催いたします。本展では、同氏のアーティスト活動のテーマ「Metamorphosis(変容)」をもっとも表している昆虫のスカラベの鞘翅(さやばね)を素材として用いたモザイク作品が日本で初めて披露されます。
革新的なヴィジュアルアーティストであり、また作家・演出家として35年以上にわたり主要な地位を築いているヤン・ファーブルが手がける本展は、同氏の母国であるベルギーが、19世紀から20世紀にかけてコンゴに対し行った苛烈な植民地政策の歴史を題材にしています。
奴隷制度や金などの略奪行為、また賭博など、ベルギーの文明化が進む一方で搾取され続ける植民地コンゴ――同氏は、そこに隠された「闇」を、初期フランドル派の巨匠、ヒエロニムス・ボスが描いた三連画《Garden of Earthly Delights(地上の悦楽の園)》(1503-04)に含まれる寓話や教訓の表象に置き換えて表現しました。
ファーブルが、コンゴに対するベルギーの植民地政策をテーマとする作品を初めて制作したのは2002年、ベルギーのブリュッセル王宮からパーマネント・ワークの制作を依頼された時のことでした。
同氏が何百万ものスカラベを用いて王宮の天井に制作した《Heaven of Delight》は、
スカラベの鞘翅が光を緑や青など様々に反射する非常に美しい作品である一方、
その裏には植民地独立後の批判や批評が込められていました。
その後も、コンゴに対する植民地政策の歴史をアーティスティックな観点からリサーチし続け、2008年、ブレゲンズ美術館にて開催された個展では、《Heaven of Delight》の一部を床に反転させて新たに制作し、その上に傷を負った裸の黒人男性が横たわっているインスタレーション作品《I had to demolish a part of the ceiling of the Royal Palace because something was growing out of it》(2007)を披露。続いて『Tribute to Belgian Congo』(2010-2013)ならびに『Tribute to Hieronymus Bosch in Congo』(2011-2013)シリーズが、構成を変化させて様々な場所で開催されています。
今回のエキシビションでは、『Tribute to Hieronymus Bosch in Congo』より選ばれたモザイク作品5点と三連画1点に加え、骸骨や鳥を模した彫刻作品が新たに4点ずつ披露され、作品の世界観をより幅広く見せています。
光輝くスカラベの鞘翅で作られた合計14点の作品が、ガラスに囲まれたエスパスルイ・ヴィトン東京に射しこむ光を反射し、同スペースを様々な色彩と同時に、作品の裏にある深い闇を見せる空間へと変貌させます。
先日上記フランク・ゲーリー点展に行った時の記事
イメージが頭の中から現実になる瞬間~エスパス・ルイ・ヴィトン表参道。フランク・ゲイリー展
・ESPACE Louis Vuitton(エスパスルイヴィトン)
http://www.espacelouisvuittontokyo.com/