お通夜の晩は、弟と腹を割って話し合いました。

『これからは、なんでも話し合って行こうね』

母が証人です。

それからは、母にコーヒーやビールを供え、母、弟、と結構楽しく過ごしました。

朝5時頃、弟嫁に代わってもらい横になりましたが、結局眠れず6時に起きてしまいました。



告別式の5月3日は昨日からの雨が強くなり、風まで吹いてかなりの荒れ模様でした。

それにもかかわらず、母の最期の姿を見に来てくれたお客様には本当に感謝してもしきれないくらいです。


10時過ぎから40分の読経後、最後のお別れの瞬間がきました。

その言葉を葬儀社の人から告げられると、とめどもない涙があふれ立っていられなくなりました。



この世で最後の姿をもう見られなくなる



すべての準備が整い、棺にお別れの品を納めてくださいと言われ、急いで母の棺に駆け寄りました。

棺のふたが開けられ、旅立つ母に持って行かせたい品物を納める儀式


母に持たせた品物は洋服一式、紙と鉛筆(メモをとるため)、タオルと石鹸、川中美幸の色紙、美空ひばりの写真集、競馬のレース表


向こうの世界に行ってもこちらと同じように過ごせれば、この世での未練が少しでも少なくなるかなぁ…との配慮から


でも、それらの品の他にお花をたくさん入れられた後、棺のふたが締められることのなった時は

『ああ、もう母の姿はこれでなくなってしまうのだな』とほんとに切ない気持でいっぱいでした。



それから母は親族の手によって霊柩車に乗せられ、火葬場へと向かいました。
同乗者は父でした。
父の話によると、霊柩車はとても乗り心地がいいそうです。
車の振動が全く感じられず、ふわふわした気持ちになったと言ってました。

母が乗った霊柩車は甥の希望で金色に輝き、屋根には龍が乗っていました。
霊柩車の屋根って、お神輿の櫓のイメージがあったけど、こんなタイプもあるのだなぁと思いました。


火葬場に着くと最後の読経と共に、火葬炉に母は入って行きました。
母はこれから新しい体に生まれ変わり、この世の不便な体を脱ぐために荼毘に付されました。
これからは、人に頼らずどこにでも好きな時に、好きな場所へ行けるようになったのです。
残された物は悲しんではいけないと思います。
母に未練なく旅立てるよう、自分自身も元気にならなくては。


収骨を済ませ、精進落としが終わって帰宅したのは、3時過ぎでした。
にゃんズを迎えに行かなければ。


電話で到着時間を連絡し、ペットホテルへ
運転手は行きと違って弟が行ってくれました。

前日は忙しくて連絡できず、にゃんズの健康状況を聞けませんでしたが、やっと全員おしっこもウンチもしてくれたとのことでした。

一匹ずつゲージからキャリーバッグに移していく際に、華介くんがかなりおびえてゲージの奥につぐんでいました。
よくよく見ると首輪の金具がゲージにひっかかって動けなかったようです。

「この子、いつからこんなだったんだろう?」

ちょっと心配しつつ、首輪をはずしてゲージからキャリーバッグに移しました。
首輪についているリングが外れ、ネームプレートがどこかにいってしまいました。

帰宅後、にゃんズは部屋の中をしばらくウロウロして、自分の家かどうか確認してました。

そして今まで考えられないほどお腹いっぱいフードを食べ、コテっと寝てしまいました。
慣れない環境で、知らない人たちに囲まれ本当に不安な4日間だったと思います。



ごめんね、にゃんズ


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