いつだったか、
父さんにおにぎりは何がいいかと聞かれた。
昆布かツナがいいとわたしは言った。

それからは、父さんがおにぎりを5つ買ってきて
わたしの席にドサッと置く。
見ると、昆布とツナのおにぎり

父さんは自分の食べたいものを毎日買いに行くけれど
わたしのはわからないからと、おにぎり

5つとは、いったいいつまでの食事の分だろうかと
1食1つずつ食べる
翌日はご飯がぽろぽろになっていて
惨めになる

おにぎり以外のご馳走が頭に浮かんでは消える

言わなければ満足していると思っているんだろう

けれど不満してるのよと言えなくて…

父さんが気付くまで
おにぎりでホッコリな笑顔を作ってしまうのかな