ロンドンでの楽しみのひとつに舞台鑑賞がある。
今回は、「レ・ミゼラブル」と「オペラ座の怪人」である。
定番中の定番。
いろいろと観てきた中で、それでも、これらを観てしまうって不思議ですが、やはり、それだけの魅力があるのだろう。

また、ロンドンの舞台はとても小さいのに、あれだけの大作を見せる、その舞台転換の素晴らしさに毎度うなってしまうのだ。
是非、ご体験いただきたい。
内容がわかっていれば問題なし。
英語だろうがなんだろうが楽しめる。
私はいつも、日本でチケットを買っていくが、現地でもホテルに頼めば簡単に調達できます。

舞台は夜なので、私がロンドンで最も好きな場所のひとつ、「ビッグ・ベン」へ。


ここは、ただ、表から見て、「おお……!」とため息をつけばよい場所である。
誰にもそういう場所はないだろうか。
ただ見て、感動してため息をつく。
日本なら富士山だったり、伊勢神宮の橋のところとか(橋かい!)、出雲大社の注連縄だったりと。
パリなら凱旋門とか? タヒチのボラボラ島とか?

もうお馴染みすぎて、もはや恥ずかしいというような、それでも、胸を射貫かれるような場所。
もちろん、まるで馴染みはないけれど、「おお……」と立ち尽くす瞬間はよくある。
しかし、定番中の定番には、やはり人を感動させる場所は多い。

たくさんの人たちの、やっとここまで来た……という「思い」までを吸い込んでいるかのような場所とでもいうか。

とにかく、私にとって、ビッグ・ベンはそういうところなのである。

もうひとつ、これまた定番中の定番、タワーブリッジの夜景がある。

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これも、なぜか吸い寄せられるように行ってしまう場所でもある。
しかも、夕方から夜にかけて行きたい場所。

しかし、ロンドンの夏は夜が長い!
10時くらいまではまだふわっと明るく、夜景を見るのも一苦労。
しかし、どの季節もよいが、夏のヨーロッパのお楽しみはこの日照時間の長さ。
がっつり楽しみたい人には、最適な季節ですね。

買い物も楽しみのひとつだが、それは次回。

とにかく、夜観た「オペラ座の怪人」はやはり良かった……!
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主役によって舞台の善し悪しは決まってしまうが、今回、主役の怪人を務めた俳優が飛び抜けて素晴らしく、これまで観たものの中でも最高であった。
一方でヒロインがイマイチ。
華がなく、「むむむ」という感じ。

しかし、歴史ある劇場は、入るだけで気が上がる。
客席の間、前と後ろの席の間が狭いので、奥の方に行くには、皆が一度立ち上がらなければならない。
しかし、皆が皆、にこやかに立ち上がり、「ありがとう」「気にしないで」なんて声をかけ合うのも微笑ましい光景である。

そして、私がいつも感動するのは、舞台が終わった後、街に出た時だ。
とにかく景色が美しい。
舞台の感動をそのまま家なりホテルに持ち帰れる感じ。

日本では、舞台の後、白っぽい蛍光灯ばっちりのエレベーターに乗らなければならなかったり、街も、ちょっと興醒めする場面も多い。
そうなると、あっという間に現実に引き戻されるのだが……。

その日は、舞台がひけた後、バーで一杯飲んで、さらにいい気分になったのだった。

ということで、次回は、怒濤の買い物編へ!


つづく



このたび被災なさった皆様へ、改めてお見舞い申し上げます……。