成田からは、エミレーツ航空の最新型(息子の弁)の便にてロンドンに向かう。
いや、その前にドバイであった。

機内はゆったり快適である。
シャンパン飲んで、ご飯を食べて(なかなかにうまい!)、すぐに寝る。
というのも、22時発。このまま11時間後にドバイに着くわけで、しかもそこで乗り換えまで4時間もの時間を過ごすわけで、とにかく寝なければ体がもたない!

しかし、旅となると、いやもう興奮するもので、私はなかなか寝付けない。
しかたなく、映画を観ることに。
しかし、中東の航空機と言うこともあり、ほぼ日本語の字幕がないではないかっ。
日本の映画もあるにはあるが、私は日本映画が苦手である。
というのも、俳優さんたちの滑舌が悪いと何を言っているのかわからず、日本でも字幕付きで観るくらいなのだ。

やっと見つけたのは、クイーンの映画「ボヘミアン・ラプソディ」
吹き替え版である。
これはもうすでに映画館で観ていた。

しかも、私の世代、クイーンは高校生の頃のスターである。
学校をサボって、コンサートにも行ったくらいだ。
今の世間の騒ぎを見て、おいおい、今さらかよ、と鼻を鳴らしているくらいである。

しかし、まあ、もう一度観よう。
そして、またも、「おお、クイーンよ、フレディよ」と感激する。

そしてまたも興奮した私は、結局3時間ばかり寝ただけで、ドバイに到着。
しかし、すでにフラフラ。
ここで4時間も過ごすってどういうこと?

ドバイは名だたるハブ空港。
乗り継ぎ便も多く、世界中から観光客を24時間受け入れており、そのためか設備も豪華で、そして巨大。
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高級ブランドショップにレストラン、ホテルやスパやあれやこれやがあり、時間があっという間に……過ぎるわけないだろうっ!

すでにこの時点でボロボロの私は、ラウンジに飛び込み、そこでさらによくわからない食べ物を口に入れ、次なる飛行機をただひたすら待つのであった。

同じくフラフラの娘も、「だから言わんこっちゃないのよ」と口をとがらす。
息子だけは元気そのもので、あちこちをうろうろしている。

やっと4時間が過ぎ、次なる飛行機に乗り継ぎ、一路ロンドンへ。
しかし、これがまたしんどかった。
エコノミーってつらい。
座席が狭い!
しかも、まるで家畜のように扱われるではないか。

おしぼりは紙。
しかも投げるように渡され(本当です)、食べ物も配給品のよう。
しかし、人間慣れるもので、そのご飯がだんだんと待ち遠しくなるから不思議です。
アイスクリームを頂いたときなど、乗務員のお姉さんに、ははーっと頭を下げたくなりました。

そして、へとへとになってロンドンに着いたのは、まだ昼過ぎ。
フラフラと空港を後にした私に、さらなる不幸が襲いかかるのであった──。



つづく。
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このたびの集中豪雨で被災された皆様、一日も早い復興をお祈りしております。



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NHK文化センター青山教室