人がその人らしく生きようとする時、
ほとんどが父や母、または祖父や祖母、また、
過去、まだ私たちが自分の考えを持つ以前の子供の頃、
そしてそれが、たとえ子のためを思えばこそとした言動でも、
たとえば、私で言うと、母が私は何の取り柄もない人間なので、
私の場合は、そんな母に強く反発したのですが、でも、
親の言い分に傷つき、
結果、自分の本音がわからなくなり、それどころか、そのうち、
その子がそのまま大人になったとしたら……。
何が好きで何が嫌いで、どんな時に嬉しくて、
そんな心がだんだんとわからなくなり、
そのうちに、やりたいこともわからず、
実は、私はそういう人をたくさん見てきました。
素晴らしい才能に恵まれながら、親との関係が思うようにいかず、
これを読んでくださっている方で、お子さんをお持ちなら、
自分も実は過去に同じような気持ちになったことを思い出してみて
そして、お子さんを傷つけてしまったとしたら、できたら、
親とは言え、人間だから間違いもあると、ごめんね、
でも、子供はいつか反抗します。
その反抗こそが、大いなるガス抜きなのだと思います。
むしろ恐いのは反抗ができなかった子どもたち。
親を絶対と思い込んで育った人たちが心配です。
私には息子と娘がいますが、二人とも反抗期なるものがなく、
しかし、
「かわいそうだったなあ」と、自分が自分に言うのです。
これもかなり効果絶大で、親が亡くなってしまった方、また、
大人になった自分が幼かった頃のつらい気持ちを理解してやるので
自分に理解された人は、誰に理解されるより強くなります。
心が揺らがなくなります。
本当の「自信」のために、どうぞ、
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