西日本の豪雨、被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。
私には私にできる方法で、支援をしたいと考えております。

さて、これまで様々な体験をしてきましたが、それでも、人生で、最もつらく悲しい出来事は、10年前、夫が亡くなったことでした。
大河ドラマ「篤姫」執筆中に発病、私が書き終えるのを待つように亡くなりました。
私にとっては2度目の結婚で、奇しくも、篤姫と、夫である将軍・家定と同じく、2年半の結婚生活でした。

世間では、篤姫人気が高まっており、本来なら、共に喜びを分かち合えるはずの夫はおらず、私はその後、うつ病と判断されるまでになりました。

天は時として、驚くような「無常」を突きつけてきます。
無常とは、「常ならぬ状況」とでも言いましょうか。
思いもかけない不幸とも呼びます。

しかし、私には、天は人が乗り越えられない苦しみは与えないのである、という認識がありました。
そして、そうした状況からしか何かを学ぶことはできないのではないかとも思ったのです。

そうした思いに至れた時、私には二人の子どもがいてくれたこと、また、仕事に支えてもらい、なんとか最悪の時を乗り越えることができました。

生きている限り、私たちは、この「無常」ともいえる出来事に襲われます。
でも、それから逃げるのではなく、「わあ、地獄が来たぞ。これはまた大きく成長するチャンスだ」と前向きに受け止めることにより、その向こうにある、明るい光を見ることができるようになっているのだと思います。
この世はどうもそういう仕組みになっています。
「当たり前」のことからは学べず、「常ではない状況」から学ぶ。
いえ、そこからしか学べない。

私は夫を亡くし、今は、あの出来事があったからこそ、今の自分がいるのだと思えます。
大きく成長できたと思うのです。
大切な人をいつ亡くすかわからないなら、会えた時、共にいる時を、本当に大事にしなければならないことも学びました。

今は、夫と、いつかあの世で会える日を楽しみにしています。
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暑い日々が続きます。皆様、ご自愛くださいませ!