前回のブログに、とても反響があったとのこと、それくらい、ドラマ「定年女子」を愛してくださっている方が多いことを、まずは感謝申し上げます。
本当にありがとうございます。

ドラマの楽しみ方はいろいろです。
私が書いた内容で、観る楽しみを失ってしまった方がいたとしたら、もう、ごめんなさいと言うしかありません。
私へもいろいろありましたが、ドラマの作り方などが参考になり、ますますドラマが楽しみになり、また、別の角度から観られるようになったなどというご意見も多く寄せられました。

脚本家にももちろん喜びはあります。
自分の書いた脚本が、思った以上の仕上がりになったとき、心から感動します。
「定年女子」にも、たくさんありました。
そういう時は、プロデューサーなどにできるだけ伝えるようにします。

ただ、時には、現場でセリフを勝手にいじられたり、俳優さんたちが、「こう演じたい」という思いが先行し、こちらの計算が踏みにじられることも、それはもうしょっちゅうあります。
増やされたセリフの敬語の間違いなどもよくあり、真っ青になったりもします。
「ドラマを書いた脚本家って言葉の使い方も知らないのか!」と局に不満が寄せられたりもします。
無念であり、屈辱です。

今、「やすらぎの郷」というドラマがテレビ朝日で放送されていますが、脚本家が主役です。
あれをお書きになったのは、倉本聰さんという素晴らしい脚本家ですが、あの方も、そんな中、戦い続けた方のおひとりでもあります。
それゆえ、局などから煙たがられたとも言われています。

もちろん、私たちはお金をいただいて書いているわけですから、こうしたことをこういう場で発言することを控えるべきなのかもしれません。
ただ、私たちは、視聴者の方々のことを思い、ひたすらに書いています。
物語をつむいでいます。
それゆえの悲しみであることをご理解いただきたいと思います。

なにはともあれ、ドラマの楽しみ方はさまざまです。
「田渕はそう言っていたけれど、でも、私はこちらの方がいい」
「私たちの方が、ドラマを観る目がある!」
それでいいと思うのです。

ブログでつぶやいた、一脚本家の思いに過ぎないのですから。





『女塾』
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