大変大変、ご無沙汰いたしました……!

 

気がつけばオリンピックも終わり、夜には虫の音が聞こえるこの頃となりました。

外はまだまだ暑いですが……。

 

私はこの間なにをしていたか……。

もちろん、仕事、小説の直しなどをしていたのですが、

あ、そうでした。

小説『おね』(豊臣秀吉の奥さんです)、10月22日の発売となりました。

上下巻あわせての販売となります。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

話を戻しますが、この間、私はなにをしていたか。

ずばり、「片づけ」をしていたのです!

 

皆さんは、「近藤麻理恵」さんという方をご存じですか?

縮めて「こんまりさん」の方がわかりやすいかな?

人気片づけコンサルタントであり、その書籍は、アメリカなどで爆発的に売れ、「世界に影響を与えた女性」のひとりとして、世界中に紹介されたお方です。

 

お名前は聞いていたのですが、でも、その思想のようなものは知らず、先日、美容室に置いてあった本『人生がときめく片づけの魔法』なる書籍を手にし、「はじめに」を読んで、「おおおおおお!」と叫んでしまったのです。

 

この人には「哲学」がある。

そして、「愛」がある。

 

「断捨離」が一時流行りましたが、「なるほど!」と感動したものの、そこには、仏教思想に通じる、なんともいえない「厳しさ」のようなものを感じ、私のようなテキトー人間は、あっという間に挫折してしまったのです。

 

しかし、その私が、現時点で、ゴミを45リットル30袋分も捨てた!のです。(まだ片づけ途中なので……)

 

こんまりという方は、私にどんな魔法を使ったのか……。

それは、彼女の本を読んでいただくのが一番よいのですが、

それでは、このブログを読んでくださっている方に、あまりに失礼なので、簡単に解説しますと――

 

つまり、彼女は、「ものを捨てることにこだわるな」とでもいうか、「捨てる」ことに主眼があるのではなく、「ときめくものを残す」ということに力点を置くとでも言いますか、そういう姿勢を貫いている方なのです。

 

そして、「ときめかない」と判断したものは、その物や品に感謝「ありがとうございます」と一声かけてから捨てる。

物にも魂が宿っているという、いかにも日本人的な視点が、海外でも受けたのかもしれませんね。

なんせ、日本は「八百万(やおよろず)の神」の国ですから。

どこにでも、なににでも神は宿るとでもいいますか……。

 

そして、その片づけは、「一気に」やるのです。

このやり方で、リバウンドは絶対にない、と彼女は言い切ります。

しかも、片づけは、「一生に一度」だけ。

だから、「片づけ祭り」なのです。

その後は、片付いた状態を「維持」していくだけなのだとか。

この片づけを体験した人は、例外なくそうなるということなのです。

(そのため、その後の整理の方法も詳しく教えてくださっています)。

そして、その強烈な片づけの後には、思いもかけない人生の転機がいくつも訪れると言います。

 

なぜか……。

さっぱりと片づいた部屋の中で、人は自然に自分と向き合う。

目をそらしていた問題に気づかされ、人生のリセットを迫られる、ということなのだとか。

つまり、片づけを通して、「自分自身」と出会える、ということでもあると彼女は言います。

 

自分と出会う……!!

これこそが、私の人生観の中心に据えているもので、自分と出会い、自分と向き合わなければ、よりよい人生は生きられない、というのが、長年にわたる私の考えであり、ドラマなどでメッセージしてきたことでもあるのです。

それを、片づけを通して提唱する女性がいた!

しかも、まだまだ若い女性ですよ。

もう大興奮です!

 

いいから片づけ方を教えろって?

はいはい。

これまた、とてもユニークですよ。

まずは片付ける順番がきっちりとあります。

衣類(下着類・バッグ・靴など含む)・本・書類・CD・DVD等・小物(化粧品・薬・文房具等)・思い出の品の順番。

これを絶対に外してはならないと彼女は言うのです。

 

そして、洋服はまずは上に着る物からスタート。

つまりトップスを一番に片づけるのです。

なぜなら、「心臓に近い」から。

「ときめき」を感じる部分に近いものから片づけて、「ときめきを感じる感度を上げていきましょう」ということらしいのです。

 

またも「この人はすごい!」と思う私。

惚れますねえ。

 

そして、片づけは始まりました。

まずはトップス。これらを、部屋の中央に山のように積み上げろ、と仰せなのですよ、こんまりさんは。

ハンガーにかけてあるものも、タンスのなかにあるものの、ぜーんぶ出して積み上げる。

それによって、自分がどれくらいの洋服を持っているのかを、まずは「認識」せよ、とのこと。

 

私、呆然としましたね。

この膨大な数はなに?

体はひとつ。一度に一枚しか着られないのに、なのに、この数……。

しかも、それ、冬物のトップスだけですよ。

頭を殴られた気分になりながら、片づけが進みます。

こんまりさんは言います。

「ときめくかときめかないかわからない時は、手に取ってなでたり、ほおずりしたりしてみてください」

そして、結果、ときめかないと判断した物は、「これまでありがとう」とか、「一度も着ないのにごめんね」などと声をかけながら捨てていきます。

 

冬物が終わったら夏物に移り、そして、同じ事を続ける。

その間、音楽も聴いてはいけないと、こんまりさんは言います。

「ものと向き合う行為は厳粛なもの」という観点からなのです。

 

こうして衣類が全部終わった時点で、はや袋は20袋分。

 

胸が痛みましたね。

着もしない洋服がどれほど眠っていたか。

それは、私がどれだけ適当に洋服を買っていたか、ということでもあります。

そして、こんまりさんは言うのです。

「着ないもの」を片づける時、苦しまなくてもいい。

それを、「買いたい」と思った時点で、その洋服の仕事は終わっているのだと。

 

ね、救われるでしょ。

ことほどさように、どこまでも温かいお方なのですよ、彼女は。

 

ただ、あまりお勧めしないことのひとつが、「誰かにあげる」ということなのだそうですが、(誰かに物を押しつけることになるから)、でも、私は19歳の娘に、「これいらない?」「あれいらない?」の嵐。

しかし、我が娘。好みがハッキリしているので、「いらない」とばっさり。

そこに、わが弟子、マコちゃん。

「ぜーんぶ、とりあえず送ってください!」の言葉に力を得て、作った段ボール箱、7つ分。

「ときめかないものは、全部捨てること!」という私の言いつけを守ってくれることを祈っています。

 

そして、この後、本類に移っていくのですが、それはまた改めて。

これまたドラマがあるのです……!

 

では、また!