パーティーの余韻~旅行記の前に | 台湾娘とランデブー(仮)

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フロリダ大学に留学してChemistry-Ph.D取得を目指す迷える子羊の奮闘記。
近況報告、日々の小ネタ、趣味の話を中心にマイペースに更新していきます。
タイトルの(仮)がなくなる日は来るのだろうか!?

皆さん。夏真っ盛りですが相変わらず元気に行きましょう。
今日は新入生に混じって、Lab Safety Trainingに参加してきました。
新入生は、少なくとも僕らの代に比べると中国人率が少ない気がします。パッと見た感じでは日本人はいなかったけれど・・・どうなんでしょうか。
明日は新学期のTA説明会が朝からあって、遂に秋学期が始まった!って感じです。

皆さんお待ちかねの欧州旅行記を更新したいところですが、長丁場になりそうな気配ムンムンなので、その前に先日のパーティーの話をします。
ボス宅で行われたパーティーは、相変わらず屋外プールと庭園つきの超豪邸にビビりつつも、例によってボスとボスの奥さんが手料理を振る舞ってくれて、大変和やかなムードの中で行われました。
ボスの息子や娘たち、そのフィアンセ達も帰省してきていて、よく見るとラボ仲間の兄弟や恋人などもいるらしく、知らない顔がたくさん。

とは言っても、各自自己紹介をするなんて野暮なことはしません。でも、ボスの奥さんが一度しか会ったことない僕のことをちゃんと覚えていて吃驚。
僕は最初、適当に食べ物をつまみながら、欧州での暴飲暴食で疲れた肝臓を休ませようとダイエットコークなど飲んでいたのですが、ボスの振る舞ってくれた料理の一つにいたく感動。
何でも、ボスの生まれ故郷ギリシャの伝統料理らしく、焼き茄子を潰してレモンジュースとオリーブオイルをたっぷり入れて混ぜ合わせたものだとか。

ギリシャ料理と言えばフムスが有名ですが、あれがヒヨコ豆のディップならこれは焼き茄子のディップとでも言うべきもので、メリジャノサラタ(Melitzanosalata)と呼ばれる料理だそうです。
作り方も各家庭毎に違うようですが、ボスのレシピは茄子をアルミホイルでくるんで約1時間じっくりBBQした後、皮を剥いてスプーンで潰し、ニンニクのスライスとレモンの絞り汁、オリーブオイルで和えれば完成という超シンプルなもの。
ちょうどグリル直後の茄子が一本残っていたので、実際に作らせてもらいましたがシンプルで本当に美味しい。もちろんディップなのでバケットにつけて戴くのが王道ですが、そのままサラダ感覚でも行けちゃいます。

台湾娘とランデブー(仮)-メリジャノサラタ
↑これはウェブ上で見つけたメリジャノサラタの写真。他にも野菜やオリーブなどを入れたり、パセリや胡桃でアクセントをつけたりと、色々なバリエーションがあるようです。

会も終盤に差し掛かると、ボスが食後の酒だと言って、ギリシャを筆頭にヨーロッパ産の貴重なリキュールを振る舞ってくれました。
こうなると酒飲みの血が騒いでしまい、皆が遠慮しているのに「トライします!」としゃしゃり出て、結局片っ端から飲みまくっちゃいましたw

幾つかトライした中でも印象的だったのは、まずフランス名物のオレンジ・フレーバーのリキュール、所謂トリプルセック(triple sec)の高級銘柄コアントロー(cointreau)。
スイートオレンジとビターオレンジの果皮を抽出した蒸留酒らしく、アルコール度数40%の強烈なアルコール臭が鼻を抜けるも、口には柔らかで複雑なオレンジの風味が心地よく残ります。

台湾娘とランデブー(仮)-コアントロー

続いて、ラボ仲間のベトナム人の女の子が「このお酒だけは本当に美味しいと思える」と太鼓判を押した、ギリシャ北西部の湾岸都市Patrasのみで生産されている伝統的なリキュール、その名もテントゥーラ(tentura, tentouraとも)。
イタリア語のtincture(チンキの意味、エキスのようなもの)に由来するその名の通り、ワインよりも深い赤橙色の濃く暗い色合いが印象的で、風味はシナモンやクローヴ、ナツメッグやシトラスなどから抽出されたもの。
想像通り、濃厚な甘さと爽快なスパイシーさが絶妙なハーモニーを奏でるその味わいは、一度試す価値があります。

台湾娘とランデブー(仮)-テントゥーラ

そして最後に、個人的に最も衝撃を受けたリキュールが、エーゲ海東部に浮かぶキオス島でしか見られないマスティック(mastic tree)の樹液で風味付けされたマスティカ(mastiha)。
現地では、この樹液を乾燥させてガムにしているらしい(ボスの祖母もそうしていたとのこと)のですが、さすが樹液を原材料に含むだけあって、無色透明の液体ながら口の中に纏わりつくような粘度の高さ。
そして味はと言うと、もの凄く濃厚な芋焼酎と歯磨き粉の中間のようなエキゾチックなテイストで、もう少し細かく分析すると、芋焼酎感は樹液由来のネットリした口当たりとフレーバー、歯磨き粉っぽさはアニスに通じるようなハーブの爽快感と言うべきでしょうか。

台湾娘とランデブー(仮)-マスティカ

ポーランドとフランスで様々な現地のお酒を堪能してしまい、ますます世界のお酒の魅力に憑りつかれてる昨今。
5月の血液検査以来ずっと旅行まで禁酒を誓ってきましたが、その反動も手伝ってこの1週間で2か月分を取り返す勢いで飲んでしまってます汗。
まぁ身を滅ぼさない程度にお酒を楽しみたいですね。やっぱりお酒は奥が深い!面白い!知れば知るほど好きになりますね。

というわけで、パーティーの話と言うか大半がお酒の話でした笑。
例の焼き茄子のディップ、メリジャノサラタも後日自宅で作って、少しアレンジを試したらまたレシピをアップしたいと思います。
新学期が始まって更新ペースが衰えると思いますが、とりあえず何度か休憩を挟みつつ、約3週間くらいに亘って旅行記を更新して行こうと考えてますので、是非お楽しみに。

ではでは。