冷たい雨が降る日だった。
午前中仕事に行き、午後から休みをとり、予約していたY病院へ。
前回のブログにも書いたが、内視鏡手術をしてもらうために、一番近い病院だとK大学病院で診てもらいたかったのだが、そのためには紹介状が必要。
ただ、Fクリニックにはもう行きたくない。
Y病院は、甲状腺専門医院として地元では有名な病院のようで、これまでにもネット検索をしていると幾度となく、Y病院の名前はあがっていた。
ただ、私が内視鏡手術に拘っていたため、スルーしてきた病院だった。
Y病院のホームページを開くと、さすがは専門の病院だけあって、医師が6〜7名いらっしゃる様子。
そして、ホームページ上には、甲状腺癌について、『すぐに命を脅かすものではありません』『あわてて手術する必要はありませんので、ゆっくり考えて納得できる施設で手術を受けて下さい』と記載あり。
その文で、ここは患者の気持ちに寄り添ってもらえる病院だな、と思えた。
セカンドオピニオンとしてではなく、初診のふりをして予約。
もう一度ちゃんと検査をしてもらいたく、悪性であれば、どのくらいの大きさのものがいくつあるのかも、ちゃんと聞きたい。
Y病院へは、主人も付き添ってくれることに。
病院で待ち合わせ。
血液検査をし、診察室へ。
初老の先生だった。
主人と一緒に話を聞く。
血液検査の結果は、特に異常は見られないとのこと。でも、「首が腫れてるねー」とやっぱり。
初診のつもりで行ったのだが、「どこかで診てもらった?」と聞かれ、何だか見透かされてるような気がして、これまでの経緯を話す。
一応、Y病院でもエコーしてみようとのことで、エコー検査へ。
前回同様、上を向いてるまま検査を受けていると、不安がどっと押し寄せて涙が出てくる。
再度診察室へ。
甲状腺の模型と合わせて、
「このあたり、このあたりに腫瘍があるね。
悪性だと言われたのは、これとこれのことかなーと思う。細胞診をしてないから何とも言えないんだけど、おそらくこの2つがあやしいかな」と。
やっぱり癌で間違いなかったんだと、改めて思い知らされ、涙がポロポロでる。
「大丈夫。手術でとったら全然怖くない癌だよ。」「うちは月間◯◯件手術してます」と。手術の話に。
できれば内視鏡で手術をしてほしいことを伝える。
そこから、先生の態度が少し変わったような気がする。
「首のシワに沿って手術するから、全然目立たなくなるよ」と。そして、
「君は腹黒じゃないでしょ。腹黒じゃない人は、傷口がキレイに分からなくなるんだよ」と何度も言う。
ちょっと意味が分からない。
「でも、傷口が数年は残るのが嫌なんです」
と言うと、
私の横にいる主人に対して
「甲斐性のある旦那さんならさ、奥さんにネックレス買ってあげなさい。傷口がそれで目立たなくなるよ。」
と。はぁ??? 主人は「はぁ。。」な様子。
「さっき来た患者さんも、すっかり傷口分からなくなってるんだよ。あー見せてあげたかったなー」
「君はインターネットの画像ばかり見てるんだろう。あれは、目立つのばかり載ってるから。ホント目立たなくなる」
と言い張る。
「じゃあ、こちらの病院で手術された方の傷口画像を見せてください」
と言うと、
「撮ってないんだよねー。撮っておけばよかったよねー。本当に目立たないから、見せてあげたいんだけど」
画像がないなんて嘘っぱちだ!
私が納得してない様子を感じとり、挙げ句の果てに、主人に対して
「奥さん、気が強いでしょー」
とまで言う有様。「旦那さん、ネックレス買ってあげなさいね」
まったく話が噛み合わない。
私は内視鏡をしてもらいたい。試しに
「内視鏡をされている病院は知りませんか?」と聞いてみる。
「知らないなー。Q大学病院が内視鏡やめたのは、癌の部分をキレイに取り除けないかもしれないってリスクがあるからじゃないのかな。」
やはり。思った通りの回答。
ただ、びっくりしたのは、
「奥さん、そこまで拘るってことは、いくつか調べてるんじゃないの?」
と、逆にカマかけられた。。。
「一番近くだとK大学病院」
と言うと、うんうんと聞いてる。
ほら、やっぱり知ってる。
この先生に対して、意地になっていたけど、本来の目的は、お願いだったことを思い出し
「K大学病院の紹介状を書いてほしいです」と伝えたところ
「いや、僕は書かない」と。
えーー? そんなことアリ?
涙声で「患者が望んでもですか?」と聞くのかやっと。
「そうだね。」と。
ここで終了。
「まぁ、また遊びにきなさい」と。
最後までイラッとさせてくれる先生だった。
この日、病院後、仕事に戻らなきゃいけない主人と別れて、1人車の運転をしながら、悔しくて涙がボロボロ出る。
期待して病院に行っても、結果は全然違うことの繰り返し。
K大学病院も、もしかして行くだけ無駄なのかもしれない。。。