想像してみました

もし
昨日の出来事が記憶から
すっぽり消えてしまったら‥
まず今日の予定がたちません
その日の約束はもちろん
過去から予測される
明日の
一ヶ月先の
予定もたてられません
そして今日
今ここですること
準備すべきこともわかりません
過去を失うことで
未来も
あやふやになっていく怖さ
不安の中に
一人取り残される
時間と空間の見当を失ったひとの
そんな気持ち…です
福岡で宅老所「よりあい」
代表をされている
村瀬孝生さん
たくさん著書もたくさんあって
「ぼけてもいいよ」
「あきらめの勇気 老いと死に沿う介護」
「認知症をつくっているのは誰なのか」
「シンクロと自由」
などなど
みなさんにもぜひ読んでいただきたい

おすすめです

村瀬さんの本を読みながら
想像しました
生きていく中で
過去と未来があって
そこで初めて
今この時に
確信がもてる
という当たり前のことも
当たり前すぎて
普段意識していません

普段意識していないことを
もう一度自分の中に
意識させるという
作業のために私は
本をよく読みます

過去と未来が
あやふやになっていくという状況
ただ村瀬さんは
多くのお年寄りが
その状況に戸惑っているわけではない
と言われています

逆に安定している人さえいる
短期記憶がなくても
長期記憶(習慣)によって
その人らしさが保たれているからだと
経験から実感されています
でも短期記憶が失われることによって
生じる生活の
その穴埋めをすることは
一人ではできない
そこに必要なのは
これからの生活の中で
新しい習慣を
手に入れて
強みを増やしていく
ことへの支援
それは
新しい生活に移行するために
必要な過程を辿っている
お年寄りに対して
それまでの習慣を断ち切り
移行しないで済むようにと施す
そんな訓練や治療ではなく
その繰り返し繰り返しに
そのゆっくりゆっくりに
付き合っていくことだと
でも…
頭では理解していても
難しいこともあります…
゛過去と未来の見当がついている゛
私たちは
逆にそれに縛られて
時間に追われていることが多い

「今ここを生き抜いている」
人たちを目の前にして
とことん付き合うことに
戸惑うこともあります…
そうはいっても現実は…
なんて思うこともあります
だけど
本当に大事なこと
そこを見ないふりして
考えることをやめてしまわないように
自分の中に
ひとつひとつ
意識させています
