「金瓶梅」(五)
賄賂千両で殺人犯をかばう西門慶。そのことを訴えられて清廉な役人から告発を受けるが、これも賄賂を贈り、反対に清廉な役人を左遷させてしまいます。悪が常に勝利するのが「金瓶梅」なのです。そして相も変わらず、飲めや歌えの宴会続きです。

草木も春から秋になる
けれど遊びはまだつづく
しばらくおはいり陶酔郷に

漢語の訳し方が面白かったのは「惜玉憐香」と書いて「かわいがる」
賄賂については「豚の頭は火でとける、お上の沙汰は金次第」
「大願成就とゆきたいが 財もなければ才もない」
そんなものなので

富むも貧乏もお天道しだい
着もの食べものみな縁のもの
のんびり暮らせばその日が仙人