金井美恵子「軽いめまい」
ノーベル文学賞の予想のyoutube観てたら、紹介されてた作家さん。最近、この「軽いめまい」がイギリスでも翻訳されたそうです。この先、受賞する可能性がある作家さんとしては、ダブル「ようこ」(多和田葉子、小川洋子)とダブル「みえこ」(川上未映子、金井美恵子)とハルキさんかなと、言っておられました
この金井さんの文は、読点が少なく、最初の出だしは4ページが一つの文です。この一つの文が長いというのはフォークナー的であって、ノーベル文学賞を受賞する作品のいくつかに見られるものだそうです。
物語としては大きな事件があるわけではなく、都会のマンションで暮らす主婦が日常生活の中で感じる軽いめまいが起きるささやかな出来事。あとがきで金井さんは「・・・そうした軽いめまいを、およそ変化というものに乏しい日常生活のなかで体験するからでしょう」と述べておられます。
金井美恵子さんのお姉さまは画家の金井久美子さんというお方で、この本の装丁を手掛けられています