芥川龍之介「或日の大石内蔵助・枯野抄 他十二篇」
今回は王朝物から時代が下って江戸時代以降の物語。取り上げ方が面白いです。
「世之介の話」は渡し船で女と向き合った男の妄想話
「或日の大石内蔵助」は討ち入り後の内蔵助の思い
「戯作三昧」は滝沢馬琴の八犬伝への思い
「枯野抄」は松尾芭蕉の臨終の場
「鼠小僧次郎吉」は鼠小僧と胡麻の蠅との同宿した話
「山鴫」はトルストイとツルゲーネフが猟に出た時の話
「将軍」はN大将とあるが乃木大将の話
などなど、着眼点が面白い短編集です