ミシェル・ウエルベック「プラットフォーム」
人生に熱くなれない主人公。彼はタイへのツァーに出かける。目的は現地の女性。何故、同じフランス人の女性に愛を求めないかと言うと、欧米人は自分の肉体を心地よい対象として人に差し出し、悦びを無償で与える能力がない、と主人公は言う。そのタイ旅行でそんな欧米人の規格外の女性ヴァレリーに出会い、二人は恋に落ちるのです。旅行企画会社に勤めるヴァレリーと共に新しい旅行の企画で、タイに出かけるのですが、そこでイスラム過激派のテロに見舞われます。
ウエルベックの書く物語に登場する主人公は社会に不適応な人物が多いです。その一方で社会は容赦なく進んでいきます。そうやってフランスの現代社会の不安を描いています