上田岳弘「ニムロッド」
今回は読書会の課題本ということでの再読です。前回読んだ時は、うーん、よく分かんないなぁ、とか、芥川賞受賞の理由は何だろう、とか???ばかりの一冊でした。今回は、僕の想像ばかりかもしれませんが、いろいろと発見できました。ある意味、芥川賞受賞も納得しました。
ニムロッドとは旧約聖書のバベルの塔を築いた人間の王。それは神の怒りをかうことになります。そのニックネームをもつ主人公の中本哲史の親友。彼は、他人から理解されることを拒むのです。理解されないこと、これがこの物語のキーワードなのでしょうか。