池澤夏樹「きみのためのバラ」
池澤夏樹さんの小説を読むのは初めてです。この「きみのためのバラ」は短編集。幾つかの短編は、日本ではなく、いろんな国が舞台になっています。キーワードがグローバルということなのでしょうか。
飛行機に乗り遅れ、次の飛行機を待つ間に入った店で女性の不満を聴くはめになった男の話の「都市生活」。彼は自分の不満を話すことはできなかったのです。
表題の「きみのためのバラ」は、夫婦で列車に乗っていて鞄の忘れ物があり妻はそれをテロではないかと疑う。夫は独身の頃の一人旅のことを思い出し、メキシコで出会った女性に薔薇を贈りたかっったけどできなかったことを思い出します。
人生の中でのちょっとした思いが書かれてます