ロジェ・マルタン・デュ・ガール「チボー家の人々6 ラ・ソレリーナ」
副題になっている「ラ・ソレリーナ」はイタリア語で「妹」という意味だそうです。
家出をしていたジャックは「ラ・ソレリーナ」という題名の小説を書き、これが掲載された同人誌をジャリクール教授という人物に贈っていたのです。そのジャリクール教授から兄のアントワーヌと同居していたジャックのパリの住所の元に手紙が送られてきます。アントワーヌはこの手紙からジャックの居所をつきとめ、瀕死の父親に会わせる為に弟の元を訪れます。
さて、ジャックの書いた「ラ・ソレリーナ」という小説はチボー家とファンタナン家をモデルにした私小説と言えるものでした。