バージニア・ウルフ「ダロウェイ夫人」
訳者の土屋政雄さんのバとヴァのこだわりがいい。Vなんて日本にない発音だからヴァじゃなくてバ。言われればそうですよね。。ヴァという表記で下唇を噛んでる人がどれほどいるのでしょうか。詳しくは巻末の土屋さんの解説を読んでください。
さて、この「ダロウェイ夫人」は、「チャタレイ夫人」や「ボヴァリー夫人」とは系列が異なります。あっ!土屋さん風だと「ボバリー夫人」でしょうね
ウルフはプルーストやジョイスの系列で意識の流れがメインとなっています。この物語もダロウェイ夫人が夜にパーティーを開く一日のことが登場人物の心の中が書かれています。神の視点の如く、話者がころころと切り替わります。それも主語なしで変わる時は少々戸惑います。でも、人の心の中とはそんなものなでしょうね