宮島未奈「成瀬は天下を取りにいく」
本屋大賞ノミネート作品。カバーの絵も主人公の成瀬あかりの性格をよく表してると思います。
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」
冒頭いきなり、この成瀬あかりの言葉で始まり、ここから痺れました。
この西武は滋賀県大津市にあるデパート西部大津店のことで、このデパートは一か月後に閉店することに決まったのです。そして成瀬は閉店の日まで西武デパートに通うことにしたのです。
島崎というのは同じマンションに住む同級生で、次の話では二人で漫才コンビを組みM-1を目指すのです。1話と2話はこの島崎の視点で描かれています。このように、この物語は成瀬の視点で語られることはなく、成瀬あかりの観察日記のような雰囲気で描かれています。話者によって成瀬を見る目線が異なり、より成瀬あかりの魅力を強く感じさせてくれます。
僕も成瀬の魅力にひきつけれれました。続編も出てるので読まねばいかん。。。