古川日出男訳「平家物語2」
以仁王の平家追討の令旨が出されます。それに呼応し全国の源氏を中心とする反平家の行動が起こってきます。
この平家物語を読む限りでは平家の奢る行いは眉をひそめるものがあります。ただ、時に平家に同情する語りも登場してくるのが面白い。
さて、後に日本一の大天狗と呼ばれた後白河院。ただ、その子の以仁王も高倉上皇も不遇に死んでいくわけで、それを思うと後白河院の武家への憎さにも同情できます。
この第2巻では、富士川の合戦や、源義仲の京への進行があり、清盛亡き後平家一族が都落ちしていくところまで語られています。