山尾悠子「飛ぶ孔雀」
読書会ということで、前読んで懲りたのですが、再読しました。
結局のところ情景なのですね。メッセージ性というものはありません。泉鏡花が描くような、どこか遠くに死を感じるような世界。
今回読んでいて、最初の飛ぶ孔雀の川中島。最初は大阪の中之島かなと思いましたが、城の背後などなどで岡山の後楽園か、と思い、調べたらそうでした。
高校生の時に行ったくらいなので全く忘れてますが。。。
冒頭でシブレ山の石切り場の事故で火が燃えにくくなった、とありました。読んでいくと、この事故は二酸化炭素の大発生をもたらしたようです。そして、その後石が成長していく。これは二酸化炭素が石灰岩になっていくことです。地球の歴史の中で、このことが起こってます。そんなことが短時間で起こるはずもないことを描いている物語です。