池永陽「珈琲屋の人々 心もよう」
今回は、行介を兄貴と慕う順平とおでん屋の女将の理央子の物語。この二人は時に暗いまなざしを見せることを過去に人を殺している行介は見逃しませんでした。
順平は過去に障害事件を起こして刑務所に入り、そこで行介と知り合ったのです。
「珈琲屋の人々」もこの「心もよう」で第5巻となります。人は様々な悩みを抱え、行き詰った時、人を殺したことのある行介の珈琲を飲みに来るのです。正義感だけで解決できないことをどう解決するのか、今回の結末も思わぬことになってしまいます。続きが読みたくなります。

どんな立場であっても、どんな悪いことをしていても、恋は相手を選ばない。突然、胸が締めつけられて、誰かを好きになる。それが恋というもの。そこには何の打算も計算も存在しない。ただひたすら好きなだけ。恋は、神様が人間に与えてくれた唯一公正で公平なもの、私はそう思う。

でもね。凛々しさは母性に負けるんです。人間は、情というエキスの大好きな生き物だから