ソポクレス「コロノスのオイディプス」
ソポクレスの遺作になるのでしょうか。劇として上映されたのはソポクレスの死後だそうです。
ソポクレスの「オイディプス王」の最後は己の運命の恐ろしさあまりに自らの両目をつぶしテーベを出ていきます。伝説上のオイディプスのその後はいろいろありのですが、ソポクレスはアテナイの北西部のコロノスに行かせます。そこでの出来事を描いたのがこの「コロノスのオイディプス」です。
前作「オイディプス王」でのオイディプスは、神託に逆らおうとするのですが、すべて神々の掌で踊らされていたようなもの。そのことを悟ったのかコロノスでのオイディプスは、神の意志に従順になろうとします。しかし、息子たち二人が受け取った神託はオイディプスがついたほうがテーベの支配者になれるというもの。それに対しオイディプスがどう決断するのか。。。
ソポクレスの生きたアテネはペリクレスのもと繁栄を極めた時期でもありますが、ペロポネソス戦争が始まり、疫病にも見舞われ次第に没落していきます。
避けられない運命をオイディプスに重ね合わせたのでしょうか。。。