ドストエフスキー「悪霊 上」
「悪霊」を読むのは、今回の新潮文庫で岩波文庫→光文社古典新訳文庫に続いて3回目になります。今までの2回は、どう読んでも意味分からなくて正直面白くなかった。今回読むにあたって、「まんがで読破 悪霊」を読んでおいた。
このまんが版はいいですね。原作をいい意味で変えてあって、物語のポイントが絞れます。逆に言うとまんが版のストーリーは原作と違うところがあるというこのです。今回の大きな違いは、原作では話者はGというジャーナリストになってますが、まんが版では出てこないのです。
僕が前2回読んだとき、このGという人物の語りがあった故に、物語の核心に迫れなかったような気がします。まんが版を読んだおかげで、原作を読んでいる時、このGに惑わされることなく読めました。
また題名となる「悪霊」という言葉の意味も分かってきたので読みやすかったです。この「悪霊」という言葉は、ある意味インパクトが強すぎます。ドストエフスキーの影響を受けた埴谷雄高さんの「死霊」に惑わされた感がありました。
以上のような意味で3回目の「悪霊」は充実した読書体験でした。おっとまだ下が読めてませんが楽しめそうです