繁田信一「知るほど不思議な平安時代 下」
この下巻の構成は以下の通りです
第5部 陰陽道に見る平安時代
第6部 年中行事に見る平安時代
第7部 仏教に見る平安時代
第8部 平安時代を見る歴史研究の眼
さて、この繁田さんの著書は、藤原道長に対する歴史学会の方々の道長は良い人だったという見解に異を唱えておられます。中にはNHKの番組でも道長は悪い人ではなかったという解説に対しても反発しておられます。
来年の大河で道長をどう描くのかは楽しみです。
さて、道長善人説の根拠は「栄花物語」にあります。さて、「栄花物語」というと、山本周五郎さんは同じ題名の本で田沼意次を善人として描いてます。「樅木は残った」で、通説をひっくり返していた周五郎さんなので、田沼意次のことも周五郎さん自身善人だと思っていたのかな、と僕は考えていましたが違うのかな。。。
悪人前提で、わざと善人に描いたという、遠回しの「栄花物語」批判に思えてきました