吉川一義「絵画で読む『失われた時を求めて』
吉川一義さんは岩波文庫のプルーストの「失われた時を求めて」の訳者。この岩波文庫のすごいところは中の充実しているところ。
プルーストはこの書に自身の持てる絵画・音楽・文学の憧憬を書き込んでいます。そういったところの解説を吉川一義さんは注という形でこの本を読む僕らの読解を深めてくれています。この注だけでも岩波版は非常に優れていると思います。
しかし、文庫故に白黒であることや大きさなどには限りがあり決して鮮明とは言えない所があります。それを補ってくれるのがこの本です。