2022年の読み収めの本です。
片岡さんにしては珍しく幸福な結婚の物語。
それでいて、いつもの如くスマートなお話展開
彼が姉に彼女を紹介する場面がいい。彼女がかつてアルバイトをしていた喫茶店で、姉に彼はフィクションの彼女との出会いを話す。
わかりにくいもどかしさは、お姉さんの色気の奥行を深めるんだ
このマッチが、ケーキに立てるろうそくのかわりだよ。吹いて消すといい
関係などまったく成立しないところへ、無理に関係を作ろうとするのは、悲しいわ
ひと言によってはじまり、ひと言によって終わる。悪くないではないか、と彼女はときどきふと思う。たとえばいまのように