新聞で紹介されてて本の紹介ということで読んでみました。
著者の鈴木涼美さんはAV女優やキャバクラ、慶応大、東大大学院卒午日経新聞の新聞記者も勤められたそうです。
文章もやや難易度が高く、すらすら読めるというものではありません。
本の紹介も彼女の夜の世界を中心に女と男の関係で選ばれたものが多く、一般の読者向きとはいえないかもしれません。しかし、時に突き刺される内容のものもあり読みごたえはありました。
表紙を開いたら、茨木のり子さんの詩が出てきて、たまたま茨木さんの詩集を読み始めたところなので縁を感じました。
私は今でもそうやって痺れる一文との出会いを求めて本を読んでいます。
男はお金と一緒に罪悪感を放棄するから
不運を抱えられる胆力があれば、不幸になるかどうかはその後に決められる。
汚濁の側を知ることは、自分が清浄の側に立っていると信じられる時でも、汚濁を悪敵のように排除しないでいられる気がするからです。