この本に登場する田原博子さん田原圭一さんは実名です。博子さんが最初に結婚された歌舞伎役者の方の名前は変えてあるようです。博子さんが最初の結婚後、奇跡的に出会った圭一さんとの不倫。そして離婚し、圭一さんと再婚します。こうした出来事もほの実際に起こったはなしだそうです。
ただ、それ故にノンフィクションと言うには違うのかな思います。読後の感想では、不倫はよくないとか登場人物の心情に深くふれてない、という批評も見かけます。
林真理子さんはルポルタージュとして、この作品を書いたわけではないと思います。博子さんと真理子さんはお子さんのママ友として知り合ったそうです。
作家である林さんは、博子さんの心情も知った上で、この作品を書かれたはずです。言い換えれば、こういう形で表現したわけだったわけです。ノンフィクションでありながら、フィクションとして僕は読みたいです。
人の感情は合理的ではありません。博子さんは何がよくて何が悪いのかは十分わかっていると思います。言い訳めいた表現はありません。そういう意味では、こういう愛は奇跡の愛なのかもしれませんね