また、すごい本を読んでしまった。。。これだから、辻村深月さん好きなんです。

例えて言うなら、飲食店に入った時に自分より立場が上の人から店員さんが理不尽な怒られた方をしていた時、僕が思う話です。それは、店員という立場から解放され関係ない立場になった時、理不尽な怒り方をしている人は仕返しされるぞ、ということです。

この本には4つの短編が収められています。どれもそういう話です。
読んでいて怖くなります。それはホラーということではなく、自分が過去に人に対して傷つけていて、この本のように仕返しされるんじゃないかというものです。
題名の噛みあわない会話というのは、噛みあわない感情と言ってもいいと思います。双方の思いが違ってるんです。普通は大人の会話として、過去のことは穏やかにすました方がよいと思いますが、この物語は感情をストレートにぶつけています。どの物語も、相手に復讐されるほどの酷いことではないのです。それを辻村さんは恐ろしいほどの出来事に設定します。
この物語を読んだ後は、人に優しくしようと思うはずです。