この本は「ひかりのあしおと」と「ギンイロノウタ」の二編が収録されてます。
題名にもなっている「ギンイロノウタ」で2009年の野間文芸新人賞受賞です。「コンビニ人間」で芥川賞受賞したのが2016年ですので、その前の作品と言えます。
今週末の読書会の課題本が「コンビニ人間」ですので、この後それを再読することになるわけです。そして「ギンイロノウタ」の主人公が高校1年生でアルバイトするのがコンビニなのです。こも物語の主人公はコンビニのバイトの出来は悲惨なのもので、迷惑ばかりかけています。そう思うと「コンビニ人間」までに彼女は成長したことになり、この「ギンイロノウタ」が作者村田紗耶香としての根底にあるのかなと思います。
村田紗耶香さん実際の人物は、彼女が書く物語の主人公と違っていたって常に微笑みを絶やさずそれが仮面と思えない人柄だそうです。彼女は物語を書くことで、自分の内面の狂気と戦っているのかなと思えてきます。