物語も中盤にさしかかり、モンテ・クリスト伯ことダンテスの復讐劇が徐々に進行していきます。
奥さんがお流しになる涙こそは、きっとあの男に世間との仲直りをさせたにちがいないと思われますから。
恩人の娘の涙にこう語りながらも、憎むべき仇の過去を事細かに調べあげ、どうするとより苦しめることができるのか、持っている財産を惜しげもなく使います。
そして、彼らの罪を暴くべく、証人をパリに集めてきます。
当時の一番速い伝達機関である信号機を使い、誤った情報を仇のダングールに与え投資で大損をさせるところなどは、一撃では終わらせないぞ、という執念なのでしょうか。