斜陽のブッデンブローグ家の商会。3代目のコンスルのトーマスは何とか頑張りますが、家運を上向きにすることができません。跡継ぎの息子のヨハンは内向的な性格でトーマスは何とかしようとしますが、音楽への世界へと逃避していきます。
そんな中、今までのようにクリスマスのパーティーが開かれます。このパーティーの次第に縮小していきます。
そしてトーマスはひどい歯痛のため一本の歯を抜きますが、激しい痛みのため転倒しそのまま亡くなります。
トーマスの遺言は息子のヨハンを跡継ぎにすることをあきらめ商会を売り払うというものでした。
父親の呪縛から逃れたヨハンでしたが、病気のため亡くなります。
こうしてブッデンブローグ家の幕を閉じるのでした。
前にも書きましたが、一族の興亡や偉大だった祖父の影といったことからゴッドファーザーのコルリオーネ家を思い出しました。ゴッドファーザーの映画もパーティーの場面が印象的でした。
そして3代目のトーマスの名前、よく見たらマンと同じ名前なんですね。このブッデンブローグ家というのはマンの一族が下地になっているようです。さしずめ、音楽好きのヨハンがトーマス・マンなのでしょうね。