今回は,ヘルマン・ヘッセの翻訳と言ったら高橋健二さん訳の本を読みました。
僕が持ってたのは,昭和54年発売のもので定価220円です。その本の再読とも言えます。
以前読んだ「ヘッセの読書術」にヘッセ自身が書いていたように良書は繰り返し読むことも大切であるということが実感できました。少し前に読んだのが岩波文庫でして,言葉自体はいろいろ違いますが,雰囲気は似通っています。
巻末の解説は,この新潮文庫の方が詳しく,この「デミアン」の位置づけが,ヘッセの前期後期の境目だということです。この本が書かれたのは第一次世界大戦中で発刊されたのが大戦後だそうです。
それまでの青春ものと違って,後の「シッダールタ」を感じさせる精神的な部分も多く書かれています。