松岡和子さん訳のちくま文庫版です。
嫉妬というのは,現実より残酷ですね。事実かどうかを知ることの怖れ,悩み,不信感。。。など 結局事実でなかったとしても自己嫌悪いっぱいになりますよね。
そんな嫉妬をオセローに吹き込んだイアゴー。彼は,犯罪心理を熟知しているのかもしれません。しかし,彼の動機も嫉妬からきているのでしょう。巻末に解説では,その嫉妬について触れられています。
このオセローの登場人物のほとんどがイアゴーに踊らされています。悲劇なのですが,喜劇にも思えてしまいます。
そういえば,BSのシェイクスピアの特集番組で,シェイクスピアの作品は,結婚するまでが喜劇で結婚してからは悲劇になるというようなことを言われてました。