山本周五郎「扇野」本の題名にもなっている「扇野」は,絵師となった元武士。依頼された襖絵に何かが足りない。それを見出させてくれたのは芸妓のおつる。二人と襖絵の行く末は・・・ この他に八編の短編が収録されています。 この本を読んでいて,どこか「虚空遍歴」を彷彿させてくれました。 周五郎らしい短編集です。 最後の「超過勤務」は原題もので,異色な作品です