アトウッドは,この続編で二度目のブッカー賞を受賞してます。
この「侍女の物語」は,カナダ総督文学賞とアーサー・C・クラーク賞を受賞してます。
この物語は,アメリカ合衆国でキリスト教の原理主義者たちが大統領らを暗殺し,東部にギレアデ共和国というディストピアな国をたてます。
物語の主人公は侍女オブフレッド。彼女の役割は,配属先の司令官の子供を産むこと。自分自身の意志を持って生きることは不可能な社会。侍女たちは本来の氏名を持たず,使える主に属するもの「of」がつけれらる。フレッドの侍女ゆえにオブフレッドとなる。
これはSFなのでしょうが,ブラッドベリの「華氏451」と同様,統制というものへの警告なのでしょう。
この本の巻末には,ギレアデが滅び彼女の手記ということで,この物語が発見されたことになっている。「アンネの日記」が根底にあるような気がします。