この本は英国王室カミラ夫人がコロナ禍での孤独を癒す本として絶賛したということです。作家はフランスのアントワーヌ・ローランです。以前紹介した「ミッテランの帽子」を書いた作者さんです。
 今回の物は赤いモレスキン。このモレスキンの入っていたハンドバッグを拾ったのは古書店の主のローラン。著者と同じ名前ですが,フランス語では綴りと発音が微妙に違うそうです。
 モレスキンの持ち主は金箔職人のロール。彼女は,ハンドバックをひったくられ,その時に頭を強く打撲し,しばらく意識不明の重体になります。
 ハンドバックの中に入っていたものからは,持ち主のファーストネームだけしか判明しません。モレスキンに書かれたロールの文章を読み,彼女に惹かれます。そして,彼女のことを探すのですが・・・
 ローランが捜し出した彼女の部屋にあった本の中に,村上春樹や「孤独のグルメ」の谷口ジローの本があったのは嬉しかったですね。
 最後に,僕は黒いモレスキンをもってます。