アルベルチーヌが事故で亡くなり,失意の中の主人公の「私」
生前はあれほど疎ましく思ったこともあったけど,「私」の心理は,アルベルチーヌの献身とも言える自分への愛を求めていた故。そして,アルベルチーヌが亡くなったからこそ,彼女の同性愛を事実を探ろうとする。
そんな救われない状況であったが,時がたつにつれてアルベルチーヌの思いはうすらいでいく。
この物語の主張の一つが,時がたてば,どんな悲しみも薄らぎ,他のものがとって代わっていくというもの。このあたりの心理分析が秀逸な作品です。
主人公の「私」は,アルベルチーヌの代わりに,何人かの女性と同棲します。こうした面では,許されない性格ですね・・・・
そして,「私」の初恋の相手でもあったジルベルトが,親友のサン・ルーと結婚します。そのサン・ルーはなんと同性愛者になっていたのです。。。