この作品は,芥川賞と新潮新人賞を受賞した作品です。
日曜日にやってるパナソニック・メロディアス・ライブラリーで,取り上げられていたので読んでみました。
ひと言で言って摩訶不思議な物語。
舞台は,南インドのチェンナイ。若いIT技術者に日本語を教えることになった「私」。「私」は男にだまされ借金ができる。その借金を返すために,別れた夫の指示で資格もない日本語教師になったのです。
そんな「私」は,チェンナイで百年に一度の洪水に出会います。雨があがって会社に出向こうとすると,洪水でたまった泥に出会いあます。
その泥には百年の過去もたまっていたのです。過去に亡くなった人も生きて,その泥から身内に発見されます。その再開は,日常的な当たり前の出来事のように語られています。
他にも,人が羽のような機会をつけて空を飛んだりしてます。
ラテン文学の「マジック・リアリズム」を彷彿させてくれました。