これも若い頃に買ったシリーズもの。。。はて,全部あるのかどうかは疑問です。
発刊が1992年なんで,20年近くも前のもの。内容的には古いです。ECとか出てくるけど,EUは出てきません。
著者の木村尚三郎さんは西洋史の専門家で,当時著名な方でした。
ここんところ,フランスずいている僕。僕の脳は腐乱ス状態なんで,なんか関係あるものと探してたら,こんな本が出てきたので読み返してみました。
初めて知ったこともいくつかありました。
原田マハさんのゴッホと日本人の画商のことが描かれた「たゆたえども沈まず」って,パリ市の紋章に記されているラテン語の標語なんですね。

Fluctuat nec mergitur. 「フルクトゥアット・ネック・メルギトゥール」と読むのだそうです。
セーヌ川に浮かぶ帆掛け船の絵とともに掲げられていて,船乗りたちの心意気を表したものだそうです。

また,古代ローマ人が紀元前1世紀半ばにやってくるまで,パリにいた先住民族は,前3,4世紀ごろからシテ島に住んだケルト族の一派,パリシィParisiiとラテン語で表記された人たちで,ここからパリという都市名が後に生じたということです。
また,都市を表すCityもシテ島から来てるようですね。これはウィキより引用します。

この島はとても狭いので、ここの住民たちは夜も一定の時間を過ぎるとトイレの水は流さない等、互いに気配りしつつ一緒に住んでいくことの不便さを味わってきた。ここから「シテ島に住む者」を表す古仏語:citeain(現代仏語:シトワイヤン citoyen、現代英語:シティズン citizen)の意味が転じ、「市民」という言葉が成立したという(仏語:citéは英語:cityに相当する)。